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​台本使用の注意事項は   に記載していますので一読お願いします

腐っているがそうじゃない

アスティバ:魔王軍幹部の一人。骸骨の姿に軍服のようなものを着ている。
      趣味は闇マーケットぶらりで、よく変なものばかりを買って資金を浪費するため
      スディルに怒られており、なかなか頭が上がらない
      骸将軍と呼ばれ、軍内からは尊敬と崇拝、人間たちからは恐れられている。
      町娘を攫い勇者たちをおびき出す餌にした。購入した呪具を使って今回の騒動
      を引き起こした元凶。仰々しい口調をしているが、キャラづくりしている

スディル:アスティバの部下でアスティバが居城する城の財政面やその他諸々を管理している。
     部下であるが、よくアスティバがいらないものを買ってきては折檻している

勇者:魔王軍を倒すために立ち上がった勇者。アスティバにおびき出され、
   罠にはまってしまい呪具の呪いをかけられてしまい、不貞腐れてしまう。

弓使い:勇者に賛同して、共に打倒魔王軍を目指し旅をする仲間。普段は温厚で
    冷静。笑顔がかわいい男の子。アスティバの呪具によりかけられた呪いで
    性根が腐り、グレてしまう

魔法使い:弓使いと同じく勇者と旅をする仲間の一人。明るく元気な感じの女の子
     呪具の呪いにより腐女子化してしまう

町娘:アスティバの策略で勇者をおびき出す餌とされ攫われた町娘。勇者一行の
   ある意味悲惨な姿を目の当たりにする

 

 

 

アス(♂):
スディ(♀):
勇者(♂):
弓使(♂):
魔使(♀):
町娘(♀):

※町娘は魔使との兼ね役可

 

アス:クッ…ハハハハハ!やっと…やっと手に入れた…これさえあれば…あの憎き勇者どもを…
   亡き者にできる!!我ら魔王軍に立ち塞がるあの愚か者どもを…人間どもの希望の灯を…
   今こそ消し去ってくれる!そうすればもはや…この世界は魔王様のもの…フフフ…ハハハハ!
   見ていてください魔王様…必ずや…この私があの勇者どもを倒してごらんにいれましょう!!

 

スディ:アスティバ様ただいま戻りました。

 

アス:そうか…ではちゃんと攫ってきたのだろうな?

 

スディ:もちろんでございます。おい連れてこい。

 

(骸骨兵に指示すると町娘が連れられてくる)

 

町娘:この!…離してよ!

 

アス:威勢のいい娘だな

 

町娘:こんなことしたって、勇者様が助けに来てくれるんだから!

 

アス:そうであろうなぁ…そうでなくては困る。計画が台無しになるからな

 

町娘:まさか…誘き出す為の…罠!?

 

アス:そのとおりだ。今日勇者は終わる…この城が奴の最後の地となるのだ!フハハハハ!

 

町娘:そんな…

 

アス:では…勇者が来るまで眠っていてもらおう…

 

町娘:ゥッ!…(気絶)

 

アス:スディル、こいつを鎖につないでおけ。ゴブリンを見張りにつけろ。

 

スディ:かしこまりました。

 

アス:あとは奴に招待状を送りつけよう。さぁ…来い勇者…ここがお前の墓場となる…

 


     間

 


(宿屋でくつろいでいる勇者と魔法使い。そこに弓使いが慌てて現れる)

 

弓使:た、大変だ!

 

勇者:どうしたんだ弓使い。そんなに慌てて…

 

魔使:もしかして魔王軍が攻めてきたの!?

 

弓使:い、いや…違うんだけど…

 

勇者:じゃあなんなんだ?

 

弓使:と、とにかく…これを見て!!

 

勇者:これは…手紙?…差出人はないけど…俺達宛てみたいだな…

 

(勇者は受け取った手紙の封を切り読み上げる)

 

勇者:『勇者一行に告ぐ。町娘をさらった…解放してほしくば丘の上の
   古城へ来い。従わない場合は町娘はみせしめに処刑する。
   
                       骸将軍・アスティバ』

 

魔使:なんてひどいことを…

 

勇者:助けに行こう!

 

弓使:でもこれ確実に罠だよ!?

 

勇者:人間を守るのは俺たちの役目だろ?

 

魔使:そうね…いきましょう!

 


     間

 


スディ:アスティバ様…

 

アス:どうした?スディルよ

 

スディ:勇者どもが来ました

 

アス:そうか…そうか!来たか…罠と知ってなお来るとは…まことに愚かなものどもだ

 

スディ:どうなさいますか?

 

アス:そうだな…丁重にもてなそう…門を開き中へと案内させよ!

 

スディ:御意に…

 

(勇者一行が城内に入る)

 

アス:よく来たなぁ…勇者どもよ…我が居城にようこそ

 

勇者:骸将軍アスティバ…攫った町娘はどこにいる!さっさと開放しろ!!

 

アス:そう焦るな…そこを見よ…

 

(勇者側から見て左側に鎖で手を繋がれ町娘が眠らされている)

 

勇者:なっ!!貴様!!

 

アス:焦るなと言っているだろう?娘にはまだ手は出しておらん。「まだ」な?

 

勇者:何が望みだ…

 

アス:なに…簡単なこと。その場から一歩も動くな。ただし…一歩でも動けば…

 

勇者:…

 

アス:あの見張り役のゴブリンどもに命(めい)を出し、命(いのち)か純潔か…またはその両方を失うかもし

れんな?

 

勇者:くっ…この外道が!!

 

アス:外道?…クッハハハハハ!!外道とな?…最高の褒め言葉だ!それでこそ魔に連なるものの本懐よ!!

 

勇者:くそっ!…こんなところで終わるのか…

 

アス:さぁ…お前たちはこの『バロルの魔眼』の呪いにより…生きながら腐り果てていくのだ!

 

勇者:…ごめん…ふたりとも…巻き込んでしまって…

 

弓使:何を言ってるの?僕たちは君に賛同して共に戦ってきた。仲間じゃないか!

   仲間なら死ぬときも一緒でしょ?

 

勇者:弓使い…

 

魔使:そうよ。私たちは精一杯頑張ってきた。誰も咎めることなんでできないと思うわ?

 

勇者:魔法使い…二人とも…ありがとう…

 

アス:別れはそこまでにするんだな。腐る苦しみには耐えられないであろうからな!

 

勇者:…くっそぉぉ!!…みんな…ごめん!!

 

アス:さぁ…開けバロルの魔眼よ!我らの敵たる勇者どもを腐らせてしまえ!!

 

   (魔眼から黒い光が放たれあたりを包む)
 

       
        間

 

 

アス:勝った…勝ったぞ!!これで我々を遮るものはなくなった…これでこの世界は魔王様のもの!!

 

スディ:あの…アスティバ様?

 

アス:あぁ~…魔王様…見ててくださいましたか?この私があの勇者どもの…

 

スディ:アスティバ様!

 

アス:なんだ!!私は今勇者を倒した余韻にだな…

 

スディ:その…申し上げにくいんですが…

 

アス:さっさと申せ。なんだ?

 

スディ:…とにかく…目の前をご覧ください…

 

アス:目の前?フン…いまさら腐り果てた勇者などみたくも…なっ!?

 

(アスティバが勇者たちに目を向けるとそこには腐ってはいないがうつむき微動だにしない勇者一行がうつる)

 

スディ:どうやら…失敗に終わったようですね…

 

アス:ばかな!?そんなはずは!!確かに魔眼の眼は開いたはずだ!!

 

スディ:…ですが…勇者どもは…おや?先ほどから少し…勇者どもの様子が変ですね…

 

アス:た、確かに変だな…

 

   (突如勇者はその場に座り込む)

 

アス:なっ!?なんだ!?

 

勇者:…はぁ~~~~…(ため息)

 

アス・スディ:…え?

 

勇者:…はぁ~~~~~…(ため息)

 

アス:えっと~…どうした勇者?

 

勇者:もうやだし…なんで俺がこんなことしないといけないわけ!…ていうか…

​   俺別に勇者なりたかったわけじゃないし…(ぶつぶつ)

 

アス:…なんだこれ

 

スディ:さ、さぁ…

 

アス:なんか急に不貞腐れてるんですけど!?

 

スディ:…アスティバ様…もしかしてこれって…

 

アス:いやだ…聞きたくない…嫌な予感しかしない!!

 

スディ:…精神的に腐らせる…ということでは?

 

アス:あ~いっちゃった!いっちゃった!!聞きたくないって言ってたのに~!!
   わかってたよ!?私だって薄々気づいていたよ!!でも呪具の効果がこんなのって…
   認めたくないでしょ!?

 

スディ:た、確かにそうですけど…

 

弓使:おい

 

アス:なんだ?今私は…

 

弓使:てめぇ…さっきから何こそこそ喋ってんだ?

 

アス:い、いやぁ…なんでも…

 

弓使:調子乗ってんのか?

 

アス:調子のってないっすけど…

 

弓使:調子乗ってんだろうが!てめぇ射殺すぞくそ髑髏!

 

アス:くそ髑髏!?…なんで急に口悪くなってんの!?

 

スディ…えっと…これは…グレてますね…

 

アス:めちゃくちゃぐれてるよね!?性根腐りきってるよね!?

 

弓使:んだとごるらぁ!?

 

アス:ひぃ!?なんか雰囲気的に優しそうだったのにめちゃくちゃグレちゃってるよ!?

 

弓使:つうか…さっきからぶつぶつうるせぇんだよ…ヘタレ勇者!(胸倉つかむ)

 

アス:今度は勇者につっかかった!?

 

勇者:俺…別に勇者なりたくなかったし…ただ担がれただけで…

 

弓使:うじうじすんなよヘタレ!!くそむかつくんだよ!!

 

アス:うわぁ…やばいな…

 

スディ:…ですね…

 

魔使:弓勇最高だわぁ…はぁ~尊い…

 

アス:こっちはこっちでえげつない腐り方してる!?

 

魔使:オラオラ系×ヘタレとか尊みやばすぎ…マジ最高…

 

アス:なんか意味わからないこと言ってる!?怖いんですけど!?

 

スディ:なんか…カオスですね…

 

アス:そうだな…ほんとやばい…どう収拾つければいいの…

 

スディ:どうしましょう…

 

アス:…あ~…こんなんならあのクソババァから買わなきゃよかった!!な~にが
   「とても強力な呪具ですよ」だ!微妙じゃねぇか!!今度クレーム入れてやる!

 

スディ:…アスティバ様?…今なんていいましたか?(満面の笑み)

 

アス:だからぼったくられたんだよ!闇マの露店d…あっ…

 

スディ…また…闇マーケット行かれたんですか?…行かないとこの前約束しましたよね?

 

アス:えっと…あの…それは…ハハハハ…ごめんなさい

 

スディ:そこに座ってください!!

       間

 

 

街娘:(目を覚ます)う、うぅ…ここは?…そうだ!勇者様たちは!?…よかったぁ、無事みt…え?

 

スディ:…あなたはなんでいつもいつも要らないものばっか買ってくるんですか!
    
アス:いや、その…ストレス発散?

 

スディ:資金もぎりぎりで買ってきたものが溜りまくってるんですよ!?いい加減どうにかしてください!

 

アス:あ~…はい…

 

スディ:まったく、あなたはここでは一番上の立場なのにもうどうして…(ぶつぶつ)

 

勇者:はぁ…なんでこうなったんだよ…ただその場の空気的に剣を抜いただけだし…
   稼業継ぎたかっただけだし…

 

弓使:だぁかぁらぁ!うじうじしてんじゃねぇよクソ勇者!!まじうぜぇんだよ!!

 

魔使:あぁ~…尊すぎるぅ…オラオラ攻め×ヘタレ受けとか最高…でもこれリバもありだなぁ
   ヘタレ攻め×オラオラ受け…これは薄い本が厚くなるぅ~!

 

アス:はぁ…なんでこうなったんだ…こんなはずじゃなかったのにぃぃぃぃ!

 

(目を覚まし、目にした光景はスディルに説教されるアスティバ、不貞腐れる勇者に
 つかみかかる弓使い、その勇者と弓使いに興奮する魔法使いという悲惨な光景)

 

街娘:えっと…なにこれ…地獄絵図?…って、えっ!?なんで縛られてるの!!誰か助けてよぉぉぉぉ!!
 

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